第0回まとめです。 著者:mandarinorange
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【まえがき】

のんびり、まったり。その時のペースでその時の話題で、魔女についての話をしていく、そんなスカイプの会議室ログからの連載第1弾です。後から読んでわかりにくい所はちょっと加筆訂正などしておきました。一応前触れなしでなし崩し的に始まったので今回は「第0回」としておきましたww

また、編集にあたっては、
①話者が特定できないように誰の発言かは今回は一切入れませんでした。
②ただし、質問や意見などでぜひ入れておきたいと思ったものは箇条書きのような形式で話者を特定しない形で入れておきました)
③私の思ったことなどは(  )で書いておきました。

(参加者は魔女、魔女になりたい人、魔女に興味がある人、単なる好奇心の人、何でもアリを想定しています。そういう意味では参加資格とか、そういう固いのはなしにして、それより、もっとざっくりと「魔女を知る」ということをとりあえずの目的にしてはどうでしょうか?そんな感じで話を聞くところからスタートしました。)

では、はじまりはじまり~♪

・ここはどういった会議になっていくんですかね??
・ここは、広い意味での魔女の話をする会議になる予定です。
・魔女のどういった部分の話になっていくかもちょっと気になります
・私は魔女はしてませんね。興味はありますが。私がやってるのは魔術です。話し合いの結果、ちゃんと魔女やってる人だけの場所だよ!となったら私は出ないと行けませんねw
・どの程度の話しがでてくるかによって変わってきますかね?

(と、みなさん、色々とw
でも、私としてはお話しする機会があるならもっとそれ以前のことを広く知ってもらいたいな、というのがこの話に加えていただいた大きな動機の一つです。)

orange mandarin: そういう固いのはなしにしましょうよー
それより「魔女を知る」ということをとりあえずの目的にしてはどうでしょうか?
そもそも、魔女という言葉自体かなり幅が広いし、魔術師とは全然違うけどその違いは、魔女を自称している人を含めてもわかっていない人が結構いたりします。その辺のガイドラインから始めて、後はみんなの興味に従って、というのが流れとしては自然なのでは?

(そちらの方が現実的だという人、 おおよそ正しい内容とそれを崩さない程度のフランクさが希望です、という人。そんな感じが私もいいですね)

・そもそも魔女とは?
・会議に入っていたら魔女になれますっ!みたいなとこまで行くんですか?
・基礎的な本を探しているんですがそれも見つからず・・・
・魔女とは ってのを解れば 成り方もわかるのでは?
・変に細い内容がでて、興味ある人に間違って伝わっていくのは嫌だなと思って

(等々・・・
わかります、わかります。とりあえず順にお話ししていこうと思います)

orange mandarin: 色々な魔女があるのですから、同時に色々ななり方があります。たとえば、極端な例で言えば、魔女といっても宗教性のある魔女の代表的なものだけでも、ウイッカ、クラフト、サタニズムがあるわけです。そして、当然ながら、全部魔女になる方法違いますからねー
まぁ、極端な例ですが(^^;

・サタニズムなんてのがあるんですね。
・サタニズムも確かにいわれてみたら 魔女ですね 一応

等という反応がちらほら

orange mandarin: でしょ。アントン・ラヴェイによる悪魔教会が発祥ですよね、今のサタニズムは。内容はかなり正確なキリスト教のパロディになっている点も含めると、意外にしっかりと宗教性を持っているのです。


・たしかに いまだにアメリカのほうでは勢力あるらしいですからね

orange mandarin: 結構ありますし、勢力自体は落ちてきていないですよ。


・他の魔女は?

orange mandarin:
・クラフトの魔女とペイガンの(一応他称としての)魔女
・ウイッカ
・ニューエイジ・ウイッカ
・ウイッカの一流派として存続しているクラフトやペイガンの魔女
・サタニズムウイッチ
こんな感じですよね。
あとは、ハーブとか、アロマとか魔女っぽいことをやっているだけで満足している自称魔女も多いですが、これはまたちょっと種類が違ってきます。それから、私は大嫌いなのですが、

・商売としての魔女(未来永劫消えてほしい)

があります。

あと、魔女という日本語の言葉で言っている分には「間違い」というのはある意味ないのですが「嘘つきの見分け方」とかもあるといいのかもしれませんね~

・ 嘘つきの見分け方は興味有るなぁ。(管理者的にも相談受けるときがあるし)

(↑OTEさんの発言はここだけさらします~w
基本的な用語などの話をし終わったあたりでその辺もお話ししようと思います)


・クラフトの魔女、とは?

orange mandarin: クラフトの魔女というのは伝統的なウイッチクラフト、つまり魔女狩りを経験した流れの魔女ですね。要するに、古い魔女、ということです。そして、クラフトの魔女などはペイガンの一部です。

・ペイガンとは?

orange mandarin: キリスト教以前の古代宗教ですね。ドルイドなんかは今も元気です。まぁ、大東亜戦争時の英国首相チャーチルもドルイド共済会の正式なドルイド僧でしたしね。他にもヒーザン(荒れ地に住むものという意味の名前)と呼ばれる人や、色々な種類があります。

・古くから宗教があるんですね。

orange mandarin: もちろん、宗教はモヘンジョダロやラスコー洞窟のような世界史の教科書に出てくるような古代遺跡や壁画の中にも宗教的儀式の絵が描かれているなど、かなり昔からあります。人類学者の多くの人が「人類の生み出した最初の文化は宗教ではないか」というくらいです。

また、ペイガンというのは(キリスト教から見た)『異教徒』という意味ですが、この場合の『異教徒』はキリスト教よりも古い宗教のことを指していました。
その意味では、卑弥呼だってある意味ペイガンですよww

・ああ たしかに。自然崇拝ですからね 卑弥呼。

orange mandarin: えーと、自然崇拝かどうかはあまり重要じゃないのです。だって、当時は自然はリアルな脅威だったので、形はともあれ、自然崇拝の形を取らざるを得なかっただけで、自然崇拝をポリシーとしていたわけではないのです。
むしろ、医療、司法、狩猟祈願などを仕切っていた、という方が重要なのです。

・ 現代は自然が減りつつある分自然崇拝に対して目が向いているだけで自然があるのは普通のことでしたしね
・その自然崇拝と、私が言ってる自然崇拝はちょっとちがいますね。自然の神をあがめるの方の自然崇拝になります。自然そのものあがめる崇拝は 私の中では違うかな・・・大切なことだと思いますけど。

orange mandarin: 日本人だと自然そのものを崇める自然崇拝が身近な感覚ですよね~

(そうなんです。この辺の自然とのかかわり方というのも魔女にとっては結構色々な面で今後ポイントになる考え方なのです。今回は軽く触る感じにしますが、今後何度も出てくる話題になりますね)

・ウィッチクラフト、というのは?

orange mandarin: それのヨーロッパの中部~北部のそうした古代地域宗教のある大きい共通項のあるくくりをウイッチクラフト、その実質司祭だった人を「クラフトの魔女」と呼ぶのです。

・orange mandarin: ウイッチクラフトやペイガンにとっては自然自体が神や女神、という感覚はない場合がほとんどです。自然自体ではなく、自然の背後に神性がある、という考え方をしているのです。そこが、日本の神道とヨーロッパの魔女との一番大きな違いです。

・私はその考えです

(そこの所を日本で魔女を実践していく場合は自分なりに考えをしっかりしておく必要が出てきます。と、いうのは、欧米人から見たら「民族宗教でありつ同じく自然崇拝の多神教である神道があるのになぜ魔女に?」という疑問を投げかけられることがよくあるからなのです。私は私なりの答えを持っていますが、これを自分なりに考え、自分より経験豊富な魔女にその答えをぶつけてみる、というのは今まで私たちのような世代が通ってきた道なのです)

・商売の魔女、というのは?

orange mandarin: 簡単に言えば、イニシエーションに何十万も、というのは商売ですよね。しかも、そういうのは大体伝統を騙っているだけで、嘘の張りぼてなんですよねぇ・・・
まぁ、具体名を挙げると問題があるのであげませんが(^^;

・儀式やサバトがあるって聞きますが

orange mandarin: ありますよー
サバトっていうのは季節の祝祭ですから。

・日本の年中行事みたいに必ずするものなんですか?

orange mandarin: 規模や種類はともかく、先にあげたうち
・クラフトの魔女とペイガンの(一応他称としての)魔女
・ウイッカ
・ニューエイジ・ウイッカ
・ウイッカの一流派として存続しているクラフトやペイガンの魔女
の魔女は必ず行いますね。

・儀式はどうなんでしょうか

orange mandarin: 儀式ですか。サバトも儀式の一部ですし、エスバットなどの月の儀式もありますし、いろいろありますねー

orange mandarin: 流派によってサバトも違ったりしますが、やらない、ということはさっきあげた種類の魔女ならないですね。
実際、年のサバトの回数もウイッカだと8回ですが、伝統的クラフトの流派だと6つの所や5つの所など色々あります。

(サバト、エスバット、その他の儀式については近いうちにまとめて説明できるようにしておいた方がいいかな・・・と)

・ 魔女ってルーン使いますか?
orange mandarin: 使う人もいます。ただ、ルーンは元々は魔女のものではありません。ルーン魔女などという新分野を作っている人もいます。私はよくわかりませんが(^^;

・タロットはよく聞きます

orange mandarin: 本来の魔女はトランプですよ。今はタロットも当然のように使っている人がほとんどですけどね。

・そうでしたか。様々なんですね。

range mandarin: 私も師匠に習ったのはタロットではなく、トランプだけでした~

・タロットとは違いますか?

orange mandarin: 違いますねー

・リソマンシーやスクライングはどうなんでしょう…?

orange mandarin: クラフト、ウイッカ、ペイガンに限っていえば、リソマンシーはやる流派とやらない流派に分かれます。スクライイングは現存する流派はたいてい行います。

また、スクライイングですが、伝統的な方法は大釜や鉄鍋に水を張って覗き込む、というやり方です。水晶球は魔女にとってはかなり新しい方法です。
あと、特殊な鏡を使うこともあります。鏡はブラックミラーという真っ黒な鏡を使うのですが、あれも新しい方法ですよね。でも、水晶球より伝統的な魔女のスクライイングに(見え方とか)かなり近いです。私は両方使いますが(^^;

・ちなみに川とかの水辺でスクライングを行うのはスクライングと言うのでしょうか?

orange mandarin: 広い意味では言いますね~
先ほどもお話ししたことの繰り返しになって恐縮ですが、鏡は黒い鏡を使うのが魔女に伝わるものですね。大釜って中が黒いので、水を張った状態とブラックミラーはスクライイングする時にとても近い感覚になるのです。だから、黒い鏡自体は新しい技法ですが、ある意味伝統的なのです

・なるほど…大釜がモデル…みたいな?

orange mandarin: モデル、というわけではないのですが魔女狩りの心配がなくなってきた時代の(例えばイギリスでは1950年以降)魔女たちが、大釜より手軽なものを、と考えたのでしょうね。何と言っても水を張った大釜はともかく重くて扱いにくいですから。

ただ、私もソーウィンの時に参加者の1年を占うのに毎年スクライイングはしますが、やはり大釜に水を張ったものが一番見やすいです。

・スクライングで使う大釜ってどのくらいの大きさなんですか?

orange mandarin: 私が使っているのは直径で40センチくらいかなぁ・・・
水入れると持ち上がりません(^^;

・結構大きいですね。重たそうです。

orange mandarin: なので終わるとコップでくみ出して水を捨ててから運びます(^^;

でも、大きい方が見やすいんですよ。ソーウィンの時は見てほしいという参加者が多いので見やすいものでないとつらいので大きいのを使います。もっとも普通に使うなら、直径15センチくらいのが使いやすいです。私は両方持っていますが、日頃は小さい方しか使いません。さすがに12センチより小さいと使いにくいけど、15センチくらいのはなれると大きいのとそんなに差を感じません。

【大釜について】
ついでなので、ちょっと大釜についてのコラムです。
大釜は水を入れる他、ものを煮たり、香を焚いたり、色々なことに使います。ただ、だからと言ってこれを何かの象徴として祭壇の上に置くことはお勧めしません。
と、いうのは、15センチくらいでもかなり重いので、祭壇に物理的に負荷がかかりすぎますし、落ちてきたら危ないのです。足の上に落ちたら、当たり方によっては簡単にあての甲の骨を複雑骨折してしまいます。それに、元来、大釜は祭壇に乗せず、地面に置くものなので、その意味でも祭壇向きではないです
実際に使う感じとしては、祭壇と大釜を配置して、円を描いて・・・みたいな感じです。
30センチ超えると、大人数での儀式か屋外用になります。そういう使い分けを私個人はしています。

(コラム終わり)

(さて、そろそろみなさんお疲れのようなので、魔女の種類についてなどは次の機会としましょうか^^)